良いあそなすちゃん

良い方のあそなすちゃんです!

高専カンファレンス in 東京 2018を開催した。

写真の現像をしていたら記事の公開が年を越しそうな勢いだったのでシュッと書いておく。

かねてより準備をしていた高専カンファレンス in 東京 2018を開催できた。今は諸々の事後処理を片付けているところだけど概ね大きな流れが終わり、スタッフの振り返りと打ち上げを兼ねた会をどこでやろうかみたいな状況になってきつつある。

今回の高専カンファを開催するにあたって以下のような記事を esa.io に書いていた*1記事に以下の様な文章がある。

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これは2017年の9月21日に書かれた記事(ポエム)で実はRubyKaigi 2017の直後に勢い余って出てきた文章ということになる。この記事を書いたときはまだ2018年に開催する高専カンファレンスが10周年ということにも気がついてなかったし、10周年という記念に開催するよりももっと違った方向の熱意があったといえる。*2

その熱意というのが件の記事に詰め込まれていて、僕が初めて参加した高専カンファレンスの話から、その後の人生の狂い方や高専カンファレンスやRubyKaigi(日本Ruby会議)界隈の諸先輩方のブログ記事やツイート、スライドなどを引用して綴られる高専カンファレンスというコミュニティ・カンファレンス・人生についてのエモちらかしが文字数にして5000文字。

この記事の後半ぐらいからは今回の高専カンファレンスインセプションデッキ*3になっていて、今回の高専カンファで「やりたいこと」または「やらないこと」などなどが書かれている。

その中でも今回のテーマにあたる「多様化する技術とのめぐりあい」には触れておきたい。

このテーマが出てくることの主眼としては、まずはやはり高専生なので技術というテーマはひとつあるかなとぼんやり思っていた。僕自身は高専をリタイアしてしまったけど、今では技術を扱う職に就いていたり、昔から技術に関わるモノやコトが好きだったので、「技術」という要素は盛り込みたいな、と考えていた。

あと、たまたま、初めての高専カンファレンスとして、高専カンファレンス in 京都に参加して得られたことは、ざっくばらんに言って世の中は広いということであったし、その時のテーマであった起業やベンチャーみたいなことには現役の高専生のときには気がつけなかったことの1つでもある。

良くも悪くもこの時の「高専カンファレンス in 京都」に参加したことによって僕の人生は狂うんだけど、この時に得た情報量の多さには衝撃を受けたことは今でも忘れられない。今では当たり前の感覚だけど、僕のいた津山高専以外の高専生もすごく面白いことをたくさんやっている。そういう人たちに会える場所であったし、今回の高専カンファでもそれは実感できたし、これからもそうあってほしい、という願いもある。その僕の願いを叶えたいという気持ちも今回の開催に至る理由のひとつなのであった。

「多様化」という点でもいくつか触れておきたくて、昨今僕がいる技術の領域でも様々な方面で多様化が見受けられていて、例えば僕初めて参加した高専カンファ in 京都があった2010年では、Web開発でJavaScriptといえばjQueryを使いましょうという世界線だったし、場合によってはprototype.jsもあったよね。gulp.jsやGruntのようなツールキットやタスクランナーも一般的ではなかったし、当然React.jsもない、Wikipediaによればちょうど開催日の1ヶ月前がBackbone.jsの初版が出ていたというような世界観だった。

そして今日、上に記載したフロントエンドの技術(人によっては初耳という人もいるかもだけど)からは大きく進化し多様化する技術的なアプローチによって織りなされるフロントエンド開発の今がある。自分のいる技術領域の至極一部ですらこんなにも多様化が進んでいることがわかる。Webの世界に限らず機械学習の分野でも当時はディープラーニングニューラルネットワークというものを聞いたことがある人はあんまりいなかっただろうし、VRやAR、自作キーボード、Maker Faire Tokyoなどなどもひっくるめて、この10年で技術を取り巻く環境は大きく変わってきていると感じる。

だからこそ先述したような高専カンファレンスという場で、多様な技術についての話を聞けるようにしたかったというところに行き着くのであった。

自分で書いてみると納得できるのだが、(僕の中では)壮大なテーマを元に開催をするぞ、という気持ちから、こういう人を招待講演として呼びたい*4、多様な発表を聞きたいなら遠隔地の学生を呼びたい、お金も必要になるからスポンサーをつけたいなどの妄想が膨らんでくる。それらをいい感じにきれいにまとめてインセプションデッキ(のようなもの)に仕上げて、スコープを決めて人を集めて時間を決めてやっていくという流れに持っていけて、仕事でもやっていたことがそのままイベント開催でも適用できたのがよかったなぁ。それでも仕事っぽさはなかったけどイベント運営にまつわる技術というのは日常的に触れているものから必要に応じてアレンジして取り込めたのもよかった。

また、高専カンファレンスというのは水物で、 http://kosenconf.jp にあるような定義や、または開催のためのノウハウやフレームワークは存在しているが、結局のところその時の高専カンファレンスの実行委員会というのはほぼ毎回違うので同じ実装になる高専カンファレンスはふたつと存在しないことになる。*5

なので、僕が開催した「高専カンファレンス in 東京 2018」の2019年版は多分無いし、仮に今後僕が主催する高専カンファがあったとしても違うテーマだろうし、また違った情熱を持っているのかもしれない。でも、すでに開催をやった僕が次もやるよりかは、その時々に昂ぶってる気持ちを表したい人たちが好きなタイミングにでやるといいと思う。定期的に高専カンファをやらなきゃいけないとかもないし、何百人も集めるような開催にもしなくていいと思う。僕はたまたま何百人ものイベントを東京で開催できたけど、それは別に高専カンファレンスを成す要素ではないしね。

長く書いてきたけど、そろそろまとめる。初めての実行委員長としての高専カンファレンスを開催し閉幕できた。重要なのは開催することではなく、こうしたいこうありたいを実現すること。その間に思ったこととかをもう少し詳細に書くこともできるかもしれないけど、まぁこれ以上長くなるとしんどいのでまたの機会に。

高専カンファレンス in 東京 2018に来てくださった皆様ありがとうございました!参加してくださったみなさんが何かを持ち帰ることができたのであれば実行委員冥利に尽きます。またどこかで会えることを楽しみにしています。

最後に今回の開催にあたって思考の整理やこの部分は参考にしたいなどを考えるための様々な資料がありました。以下のWebページや本、スライドを読み返したりしながら開催の方針を決めていいました。それらのリンク集を箇条書きで書いてこの記事を締めることにします。

*1:kosenconf.esa.ioというチームが存在していてそれについてはesa社さんのご協力により無償で使わせて頂いています。今後高専カンファレンスをやりたい!、スタッフでの情報共有をesa.ioでやりたい!という方がいらっしゃったらお声掛けください。

*2:後で10周年と気がついて記事の最後に言及はしてるけどそれでも10周年を主題にはしなかったよ

*3:https://github.com/agile-samurai-ja/support/tree/master/blank-inception-deck

*4:ちなむと落語家を呼びたいぞみたいな勢いまであった。

*5:実行委員が変わっているというだけで、高専カンファレンス事務局というのも存在しそちらが統合窓口として機能しているよ