Windowsマシンを自作した
今日日自作PCなんて、、、と思っていたらなんと自分が自作PCをつくることになるとは...
スペック
- CPU
- Core i7 8700
- メモリ
- DDR4 2666
- 8GB *2
- M.2
- 500GB
- HDD
- 1TB * 2
- 3TB * 1
- 外付けHDD
- M/B
- H370N WIFI
- GPU
- GTX 1080Ti
- ケース
- Ncase M1
- Mini ITXのケースだけどフルサイズのGPUが積めるので昔からほしかった。
- 液晶
- ASUS 27インチ
見た目とか
液晶とかキーボードとか。キーボードはHelixを使っているけど、液晶の足の甲に乗せて使ってるので実質割れている意味がない...
左側にあるのはゲームで使ういわゆる左手デバイス。右のマイクはYeti。マイクなりキーボードなり液晶が揃ってるので会社のパソコンさえ持ち帰っていれば自宅で仕事もできるようにした。
筐体の見た目。めっちゃ小さい。さすがMini ITX。
ちなみにに筐体を置いているところはアルミラックの中腹。そのまま天板部分に上述の液晶達も置いてるので作業スペースは狭い。横幅は90センチちょっとしかないし、奥行き40センチ程度しかない。液晶の足の奥行きがが20センチぐらいあるので、アルミラックを手前に少し引っ張り出して、液晶の足は奥にちょっとはみ出してないと手のひらを置く場所がなかったりする。
また机(ラック)の高さも1メートル近くあるので、実質スタンディングデスク(もともとそのつもりで昔から使ってた)なので、椅子もカウンターチェアみたいな背の高いやつになってる。カウンターチェアに長時間座ってると腰が痛くなりがちだけど立つ座るを繰り返す事でなんとかやっていけてる。
なんでつくったん?
ここ最近触っている現像や映像を編集するソフトウェアがWindowsでも動くことや自分のライフスタイル的に外にPCを持ち歩いて活動することがほとんどなくなったので自宅で椅子に座ってぽちぽちできるような環境をつくることにした。
また開発環境のほかにも、MacBook Proのストレージがいっぱいになってきている割には自宅のNASにつなぐにはWiFi経由になるので速度面でネックになってきていた。ひとつのファイルが20MB、それが数百個単位であったり、数GBの動画ファイルがゴロゴロ転がっているんだけど、作業をするにはMBPの512GBではちょっと物足りない。都度NASに出し入れもしてよいのだが、11acでもやっぱり100〜150Mbps程度しか出ないので大きめのファイルをやり取りするにはコピーの待ち時間などが気になっていた。
またFF14をずっとやっていたのと、奥さんが3D関連の作品をつくりたいとのことなので使っていたゲーミングノートPCを貸したりするときに大きな電源を渡したりするのが少し大変だった。
要件としては、
- それなりに大きなストレージを持つこと
- ブートドライブ以外に1TB以上のストレージを置いてそこに現像待ちの写真を入れたり、編集待ちの動画を置いたりしたい
- ゲームが動かせる
- それなりに大きなディスプレイ
- ケースは小さくしたいのでMini ITXで組む
- 自宅で仕事をすることも考えて外部の液晶やマイクがあると望ましい
- 基本的には家に仕事を持ち込まないようにしてるけど止む得ない場合がありがち
開発環境
なんとWindowsの開発環境は結構まともにつくれる。2018年は未来だった。
WSL(Windows Subsystem for Linux)は偉大。基本的にはインターネットに転がっている情報を元にぽちぽちやるとシュッとRailsが動く。
基本的にはUbuntuなのでaptですいすいパッケージのインストールなどをやっていくとよい。今回は手動でポチポチやっていたけど、itamaeなどで環境を構築できるようにしておきたい。
特に語ることはないんだけど、Railsが動くし趣味の開発もやっていける。至極普通の開発環境が整ってしまった。
運用してみて。
実はこのPCを組んですでに3か月ぐらい経過している。
特に問題なく写真の現像や動画の編集とかやってる。普通に開発もできるし便利。
唯一、キーボードが不安だったけど、以前にHelixを組んでいた*1こともあってキーバインドはMacに近いものになっている。とはいえ、Windows特有のショートカットキーについてはKeyhacでいい感じにする必要がある。。。
また、Mini ITXで組んだのでケース内のケーブルまわしがシビア。稀に電源ケーブルがケースファンと干渉して止まったりする。
困っていること
今一番の困りごととしては、WindowsとiPhone、または一眼レフカメラなどで撮影した写真を取り込む手段がないということ。
後者に関しては、カードリーダーを設置すれば解決するのであんまり問題ではないが、前者については結構深刻。AppleファミリーだとAirDropでファイルのやり取りができるがWindowsだと一工夫必要になる。うーむ。
まとめ
Windowsでもそれなりにやっていける。ちょっと困りごとがあるけど、実現したかったことは無理なく実現できているのでよい。僕の場合はAdobe製品を使っているので比較的シームレスにWindowsとMacの間を行き来ができたけど、一般の人が今からMacからWindowsに移行するメリットは自分のライフスタイルによるのかなぁとも思った。逆に言えば大きくライフスタイルが変わらないのであれば、わざわざ(自作PCじゃなくとも)MacからWindows、WindowsからMacにしたい理由もないかも。OSに限った話だと、Windowsでなければならない、またはMacでならない理由はもうないのかも(当たり前のことを言ってる気がする)
ちなみに、この自作PCは序章に過ぎず、今(9月11日の時点)は自室の大DIYが始まってるがそれはまた別の機会にブログに書く...。
*1:これも別途記事にかきたい
主人公とモブ
僕の人生における主人公というのは僕自身なんだけど、例えばこれが人生ではなくコミュニティになると僕がそのコミュニティにおける代表的な人であることはあんまりなくて、多くの場合は「モブ」として存在している。
モブだから良い悪いみたいなことはないけど、そこにそのコミュニティの主人公と一緒に活躍したいとか僕も主人公になりたいとなるのはモブでもできるのでコミュニティにいる事自体がすごい事だと言える。
特定のコミュニティを指してそこで「くすぶってる」みたいな表現は良くはないけど悪くもないがコミュニティでは多くの人がモブである以上、モブなりにやっていくしかないのではないかなぁ、と思うのであった。(着地点がよくわからず終わる記事)
こぼれ話
RubyKaigi 2018と高専カンファレンス in 東京 2018と仕事が昨年末ぐらいから同時並行で続いていて結構大変だった。それぞれのイベントの直前の土日は準備に追われるような感じだった。
実質的にライフワークバランスがうまくとれなくて奥さんにも迷惑をかけてしまったなぁと思いつつ気が付いたら夏休みに突入していた。なんらかもてなすぞーという意気込みがあるのでやっていく。
大きな環境の変化といえば仕事が変わったことだろうか。転職活動を昨年の9月だか10月ぐらいからやっていて自分のキャリアをどうするのかみたいなことをよく考えてた。僕も今年で30を迎える。いわゆるエンジニア定年までの5年間を次の会社でどのように過ごすのかを考えたときに自分が好きなことに関わることをしようと思った。
高専生の時、ある先生に「仕事で好きなことができることはない」というようなニュアンスで叱られが発生したことがある。叱られの元はもっと別の案件だった気がするけど、この一言で当時の僕は傷ついたように記憶していてそのままドロップアウトしていったのだが、今は好きなことを仕事にできていることを誇りに(と同時に今ではふつうのことだと)思っていたい。
もともとパソコンが好きだったので上京してからはパソコンを使う仕事をやっていて運良く続けられている。パソコンをつかう仕事を中でも、自分が好きな料理に携われる仕事に就いてみるのはどうかと思い会社を選んだ(会社の人と会って10分で決めなかったり、エージェントを使わなかったりみたいな転職活動は初めてだったんだけど、たくさんの方々とお話する機会がありその中で自分のこれからを考える切っ掛けとなったしこれからも自分の考えのひとつとして根付くのだろうなと思う。
また、コードを書いていたいという願望が強くあったけど、とはいえひとりでコードを書くことはできないし、チームでやっていくみたいなところは引き続きという感じ。アジャイル、スクラム、リーンなどなど呼び名いろいろあるけど、最終的なゴールさえバシッと決めたらそこに走れるようにしていくのはどこに行っても変わらないなと思う。そこがメインの仕事になると考え込んでしまうけど、チームのお手本になるような「コードを書く」プロダクトがうまくいくように「チームも良くする」両方やらなくちゃあいけないのが先輩エンジニアのつらいところだな。いわずもがな覚悟はできてる。
いろいろなことが終わって若干の燃え尽きだけど、またちょっとずつ前進できるようにやっていくぞ。
高専カンファレンス in 東京 2018を開催した。
写真の現像をしていたら記事の公開が年を越しそうな勢いだったのでシュッと書いておく。
かねてより準備をしていた高専カンファレンス in 東京 2018を開催できた。今は諸々の事後処理を片付けているところだけど概ね大きな流れが終わり、スタッフの振り返りと打ち上げを兼ねた会をどこでやろうかみたいな状況になってきつつある。
今回の高専カンファを開催するにあたって以下のような記事を esa.io に書いていた*1記事に以下の様な文章がある。
これは2017年の9月21日に書かれた記事(ポエム)で実はRubyKaigi 2017の直後に勢い余って出てきた文章ということになる。この記事を書いたときはまだ2018年に開催する高専カンファレンスが10周年ということにも気がついてなかったし、10周年という記念に開催するよりももっと違った方向の熱意があったといえる。*2
その熱意というのが件の記事に詰め込まれていて、僕が初めて参加した高専カンファレンスの話から、その後の人生の狂い方や高専カンファレンスやRubyKaigi(日本Ruby会議)界隈の諸先輩方のブログ記事やツイート、スライドなどを引用して綴られる高専カンファレンスというコミュニティ・カンファレンス・人生についてのエモちらかしが文字数にして5000文字。
この記事の後半ぐらいからは今回の高専カンファレンスのインセプションデッキ*3になっていて、今回の高専カンファで「やりたいこと」または「やらないこと」などなどが書かれている。
その中でも今回のテーマにあたる「多様化する技術とのめぐりあい」には触れておきたい。
このテーマが出てくることの主眼としては、まずはやはり高専生なので技術というテーマはひとつあるかなとぼんやり思っていた。僕自身は高専をリタイアしてしまったけど、今では技術を扱う職に就いていたり、昔から技術に関わるモノやコトが好きだったので、「技術」という要素は盛り込みたいな、と考えていた。
あと、たまたま、初めての高専カンファレンスとして、高専カンファレンス in 京都に参加して得られたことは、ざっくばらんに言って世の中は広いということであったし、その時のテーマであった起業やベンチャーみたいなことには現役の高専生のときには気がつけなかったことの1つでもある。
良くも悪くもこの時の「高専カンファレンス in 京都」に参加したことによって僕の人生は狂うんだけど、この時に得た情報量の多さには衝撃を受けたことは今でも忘れられない。今では当たり前の感覚だけど、僕のいた津山高専以外の高専生もすごく面白いことをたくさんやっている。そういう人たちに会える場所であったし、今回の高専カンファでもそれは実感できたし、これからもそうあってほしい、という願いもある。その僕の願いを叶えたいという気持ちも今回の開催に至る理由のひとつなのであった。
「多様化」という点でもいくつか触れておきたくて、昨今僕がいる技術の領域でも様々な方面で多様化が見受けられていて、例えば僕初めて参加した高専カンファ in 京都があった2010年では、Web開発でJavaScriptといえばjQueryを使いましょうという世界線だったし、場合によってはprototype.jsもあったよね。gulp.jsやGruntのようなツールキットやタスクランナーも一般的ではなかったし、当然React.jsもない、Wikipediaによればちょうど開催日の1ヶ月前がBackbone.jsの初版が出ていたというような世界観だった。
そして今日、上に記載したフロントエンドの技術(人によっては初耳という人もいるかもだけど)からは大きく進化し多様化する技術的なアプローチによって織りなされるフロントエンド開発の今がある。自分のいる技術領域の至極一部ですらこんなにも多様化が進んでいることがわかる。Webの世界に限らず機械学習の分野でも当時はディープラーニングやニューラルネットワークというものを聞いたことがある人はあんまりいなかっただろうし、VRやAR、自作キーボード、Maker Faire Tokyoなどなどもひっくるめて、この10年で技術を取り巻く環境は大きく変わってきていると感じる。
だからこそ先述したような高専カンファレンスという場で、多様な技術についての話を聞けるようにしたかったというところに行き着くのであった。
自分で書いてみると納得できるのだが、(僕の中では)壮大なテーマを元に開催をするぞ、という気持ちから、こういう人を招待講演として呼びたい*4、多様な発表を聞きたいなら遠隔地の学生を呼びたい、お金も必要になるからスポンサーをつけたいなどの妄想が膨らんでくる。それらをいい感じにきれいにまとめてインセプションデッキ(のようなもの)に仕上げて、スコープを決めて人を集めて時間を決めてやっていくという流れに持っていけて、仕事でもやっていたことがそのままイベント開催でも適用できたのがよかったなぁ。それでも仕事っぽさはなかったけどイベント運営にまつわる技術というのは日常的に触れているものから必要に応じてアレンジして取り込めたのもよかった。
また、高専カンファレンスというのは水物で、 http://kosenconf.jp にあるような定義や、または開催のためのノウハウやフレームワークは存在しているが、結局のところその時の高専カンファレンスの実行委員会というのはほぼ毎回違うので同じ実装になる高専カンファレンスはふたつと存在しないことになる。*5
なので、僕が開催した「高専カンファレンス in 東京 2018」の2019年版は多分無いし、仮に今後僕が主催する高専カンファがあったとしても違うテーマだろうし、また違った情熱を持っているのかもしれない。でも、すでに開催をやった僕が次もやるよりかは、その時々に昂ぶってる気持ちを表したい人たちが好きなタイミングにでやるといいと思う。定期的に高専カンファをやらなきゃいけないとかもないし、何百人も集めるような開催にもしなくていいと思う。僕はたまたま何百人ものイベントを東京で開催できたけど、それは別に高専カンファレンスを成す要素ではないしね。
長く書いてきたけど、そろそろまとめる。初めての実行委員長としての高専カンファレンスを開催し閉幕できた。重要なのは開催することではなく、こうしたいこうありたいを実現すること。その間に思ったこととかをもう少し詳細に書くこともできるかもしれないけど、まぁこれ以上長くなるとしんどいのでまたの機会に。
高専カンファレンス in 東京 2018に来てくださった皆様ありがとうございました!参加してくださったみなさんが何かを持ち帰ることができたのであれば実行委員冥利に尽きます。またどこかで会えることを楽しみにしています。
最後に今回の開催にあたって思考の整理やこの部分は参考にしたいなどを考えるための様々な資料がありました。以下のWebページや本、スライドを読み返したりしながら開催の方針を決めていいました。それらのリンク集を箇条書きで書いてこの記事を締めることにします。
- http://rubykaigi.org/2011/ja/schedule/details/17M09/
- https://www.slideshare.net/igaiga/014tokyo
- https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%95%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%91%E3%83%B3%E3%83%80
- https://amzn.to/2KPqHml
- https://rubykaigi.org/2017
- https://june29.jp/2010/10/22/grow-your-own-seed/
- https://twitter.com/june29/status/121960793347600384
きっかけ
高専カンファレンスは何なのかということについて考えていた。
前の記事にも書いたけど僕にとっては「何にもなれないモブの俺」が何かになろうとしたきっかけだったんだけど、その原体験に立ち返るならば、7月に開催する高専カンファレンスも「何にもなれないモブ」たちを対象にすることになるかもしれないんだけど、何にもなれないモブということに気がついている人はあんまりいないと思うし、当時の僕はこじらせていただけだ。
なので、参加してくれた人に何らかのきっかけを与えられるようになればいいなぁという気持ちがある。進路を決めるきっかけでもいいし、勉強以外のことに興味を持ってもらうきっかけでもいいし、何か新しいことを始めるきっかけになればいいかなぁ。
招待講演*1も今までの高専カンファレンスではなかったものになるはず。*2
もうちょっとエモが出て来るかとおもったけど筆が止まってしまったのと、今週はずっとSPRINTをやっていて力尽きた状態なので今日はここまで。
高専カンファレンス in 東京 2018の今 #kosenconf
開催宣言から早くも3ヶ月以上経っているが、やっとのことで会場が確定した。RubyKaigiほどではないけど会場を選ぶのには一苦労したという感じ。具体的には、比較的先のイベントに対して、無償でレンタルスペースを貸りれて*1、箱を2日連続で抑える、という要件は実はかなり厳しい。かと言って、お金を積んで解決、というにはそれなりの覚悟が必要になる。参加者の半分が学生になるので、チケット代で箱代は賄えるところまではいかないし、かと言って箱代の為にスポンサーを獲得するのも、おそらくお互いの利害が一致しない可能性の方をちょっと危惧*2していたりもした。大学の一部の施設借りる場合でも、結構制約が大きいような感覚が前回の開催で感じた。
今回たまたま本当に良いタイミングで打診することができ、DMMさんのDMMグループセミナールームというとても綺麗で広い会場をお借りすることができた。関係者の皆様には本当に頭が上がらない。
MLにも案内している通りで*3、今回は1日のみ開催だけど、午前中から開始、懇親会込みで20時頃に解散という流れで、トークに関しては2トラックで座組を組んでいる、そんで最大のポイントとしては遠隔地に住んでいる学生に向けて参加費支援制度を用意しているという点を上げておきたい。
この制度は会場までの交通費と必要ならば当日または前泊の宿泊費の一部を支援するというもので、学生を対象に近く応募をかけることになると思う。狙いとしては、遠隔地にいる高専生たちを社会人パワーで一同に集めてみたいという実験的な側面と、普段はインターネット越し、むしろ今だと飽和しすぎて逆に出会えていないかもしれない学生たちを集めた上で様々な技術についての発表に触れてみてほしいという思いがある。僕は高専カンファレンスにたまたま参加したことで人生が変わった人なので、何かの行動を起こすキッカケという点で高専カンファレンスはとてもよい分岐点だったな、と感じている。その可能性が今でもあるのか?というのは実行委員の僕が見てみたいところ。
当時は参加することが目的ではなくて「何にもなれないモブの俺」が何かになろうとして*4がむしゃらにあちこちに突っ込んでいったらそれがたまたまヒットしたのか、そういう土壌があったのかというのも振り返ってみると感慨深い*5のかもしれない。また開催のテーマもあるのだけど、これを1文で書き下すと「多様化する技術との邂逅」となり、スタッフから絶句される。僕もそう思う。200文字ぐらいまでは短くできたんだけど、今回は招待講演をいくつかお願いしようと考えていて、高専で学んでいることだけが技術ではなく、高専で学べること以上に高度な技術も(いやまぁ当然なんだけど)あるんだ、みたいな講演と共にテーマを書きたいんだけど、それが「多様化する技術との邂逅」にまで書き下るのはなんかこじらせているような感は否めない。 mirakuiさんが言っている「Beyond the Boundaries」に近しい感じはしている、高専と会う境界を超えて、または技術という境界を越えて、的な、そういう感じはない?かな。うーん...。(もう少しこのあたりは誰かと喋るとよいかも)
というわけで、そんな僕が実行委員長をやっている「高専カンファレンス in 東京 2018」は2018年7月15日(日)に開催を予定してます。しばらくするとトークの募集や件の参加費支援制度の応募などなどが開始されるのでstay tuned。
RAW現像のすゝめ 2018
最近のRAW現像の流れについてまとまってきたような感じがしたのでまとめてみる。今この瞬間を切り取る写真を楽しく綺麗に残したいよねという人向けの記事。
機材とかソフトウェア
カメラとレンズとその他周辺機材
まずは物理層から。ボディはD750になっていて、レンズは24−70mm f2.8と50mm f1.8を状況に合わせてつかっている。24-70mmはもう5年ぐらい前に買ったやつで長いこと使っている。「レンズいっぱいほしい、そしてそれらを常時させておけるボディも欲しい」とかそういう欲求は無限にあるけど、結局のところ日常を撮っていく中で体はひとつしかないという限度もあるので、今こういう構成に落ち着きつつある。
ボディにはSDのスロットが2つあって、バックアップの意味も含めて普通のSDカードとFlashAirを差している。ストラップは純正のものを使っている。PeakDesignの新しいストラップが出てたけど今回は見送った。使ってる人のレビューを読みたいところ。
バッグは5.11のミリタリーバッグを使っている。マグポーチにフラッシュライトが入ったりモバブが入ったりして便利。大三元を差してレンズフードを付けたまま収納できるのでコミケとかへの移動中にしまっておけるのは大変便利。
写真の読み込み スマートフォン編
FlashAirを使っているので当然無線経由で写真を取り込む。現像にはLightroomを使っている。よく使う現像パラメーターはPC版と同じなのでLrユーザーはすぐ慣れると思う。ただ、スライダーの細かい調整が微妙にむずくて、特に色かぶりの修正をしたいときに苦労することがある。
現場は主にDJイベントとかで使ってる。その場でDJのアー写を撮ってシュッとTwitterとかSlackにアップロードする。コスプレ撮影会でもレイヤーの人にプレビューでたまに使ったりする。ただ、FlashAirのアプリはRAWのプレビューには対応していなくて(しなくて正解だと思う)カメラ側の設定でRAW+BasicとかRAW+NormalとかにしておくとFlashAirのアプリでJPGに写真のプレビューをしながら取り込みたい写真を選択できるのでおすすめです。
慣れると1枚取り込んで現像してアップロードするまでに3分ぐらいでできるので、シュッときれいな画像をどこかにアップロードしたい場面があるときには便利。
ちなみにNikonでFlashAirを使う場合はライブビューモードにしていないと常時通電しないという事案がD7000の頃からある(というかどのメーカーでもそうなの?)のでこれから買う人は気をつけた方がよさそう。
写真の取り込み パソコン編
これから書くことは、Lrの読み込み機能でも同じようなことができるんだけど、イベント名を付けたいというときに読み込んだあとにLr側でディレクトリ名を変更するとLr側で追従されないんだけどなんでなんだろ。なんか設定とかあれば知りたい。
基本的な保存先は/Users/asonas/Pictures/Lightroom
にしていて、そこへunorganized_files
というディレクトリが掘ってある。あ、ちなみにパソコンで取り込むときはそのままSDカードを差して読み込んでる。
とりあえず撮影したRAW画像は無造作に全部そこへ放り込んで以下のようなスクリプトを流す。
#!/usr/bin/env ruby require 'fileutils' require 'pathname' files = Dir.glob("./unorganized_files/*") files.each do |src| block = File::Stat.new(src) dir_name = block.birthtime.strftime("%Y-%m-%d") FileUtils.mkdir_p(dir_name) file = Pathname.new(src) dest = "#{dir_name}/#{file.basename}" FileUtils.move(src, dest) end
素朴すぎてあまり言うことがないんだけど、unorganized_files
の配下にあるファイルの生成日を元にYYYY-mm-dd
というディレクトリを作成してそこにファイルをどんどん放り込んでいくというやつ。
こうしておくと連日のイベントで撮影したファイルをいちいち選択して日付ごとに分類することもなくて済む。ちなみに何かのイベントの撮影の時にはあとでYYYY-MM-DD-#{イベント名}
という感じにイベント名を追加していたりする。これの便利なところは一度PC側に取り込んでしまえばSDカードの中身の写真は全て削除できるという点もメリットといえる。「今回現像する分だけ取り込む...」とかだとどの写真を現像した or していないかの状態管理が発生して大変面倒なことになる。
さらに分類方法の便利なところは、日常を撮影した写真とイベント毎の写真を分類するときに「日常の写真はこっち、イベント写真はこういうディレクトリ名で...」などと考えるのが面倒になってきたというのがある。前述のとおり、イベント名がついてたらイベントの写真だとわかるし、ついてなかったらなんらか猫か奥さんの写真ということだ。
これを現像するときはそのままLrでフォルダごと読み込む。ちなみに、LrはRAWとJPGが同一ファイル名だと読み込まないぽい挙動をするのでRAW+Basicとかで撮影してもJPG写真は読み込まれないので便利。
現像
まぁでもこの辺の話はプリセット用意しましょうとか、現像パラメーターのコピペを活用しましょうとか、そういう話になりそうなので今の僕には余り書くことがない...。
最近MIDI2LRというライブラリを使っていて、マッピングまで済ませたんだけど、結局のところメインのマシンがMacBookProだったりするので持ち運び先にMIDIコンがないということがよくあるのであんまり使えていない。iMacとかあって常時MIDIコンがつながっているみたいな状態だと便利に使えるのだろうなぁ。
ちなみに使い心地としてはかなり便利で、細かい露出とか色味、色かぶりとかの調整がノブやスライダーでできるのは大変便利。トラックパッドだと微妙な数値の変更に弱いけど、直接キーボードから数字を入れるほどゆったり作業するのもしんどい。ただ、傾き調整とかスポット修正などのマウス操作必須系もあるので、MIDIコンと横にトラックパッドが必須になると感じだった。またMacBookなどのラップトップだと、ディスプレイ->本体キーボード->MIDIコンとなってディスプレイとの距離が増えるので勾配が強めなPCスタンドとかに乗せてやるといいと思う。僕はRoostを使っている。
iMacが欲しいと書いたがやはりどこでも現像ができるという点では結構便利でリビングでコーヒー飲みながらや自室布団のこもりながらとかカフェ行ったりとかで色々なところで現像できるのは気持ち的には楽。写真は仕事じゃなく*1て趣味だしね。ちなみにMacBookProでどこでも現像できるからといっておそ松さんを見ている奥さんの横でマシュ・キリエライトのコスプレイヤーの現像をしていると怒られる。
書き出しに関しては先程のYYYY-mm-dd
というディレクトリの直下にretouched
というディレクトリを掘ってそこへレタッチ後の写真を書き出している。
このあたりの設定はcho45さんのブログから知った気がするんだけど、該当の記事は見つからなかった*2。でも多くのLrの記事に関しては参考にさせてもらっている。
保存先
最近、日常の写真を撮るペースが増えているので気軽にFlickrに上げたりもあんまりできていない。一応Google Photosはつかっているけどあくまでストレージとして使っている。Google PhotosやFlickr、500px、Instagramなどが破滅した時*3の最終防衛ラインという感じで自宅のNAS*4にも保存している。
基本的にはNASのホームディレクトリにLightroomというディレクトリを掘ってあってそこにYYYY-mm-dd
なディレクトリをそのまま保存している。たまにカタログファイルもバックアップで保存している。ちなみに母艦からはファイルが消えるのでLrを開くと結構なフォルダーが見つからないという状態になるが、現像し直したいときはNASから母艦にコピーしてくるとやり直せる*5
所感
2015年とかは結構現像のやり残しに困ることが多かったと思う。最初の頃はシャッターを切ることがめちゃくちゃ楽しくていつしかそれがRAW撮影になり、現像作業になり、しんどくなっていたけど、現像の流れとして、写真の選定とかミスってる写真を捨てるとかそういうのやりがちだけど、1発でいい写真*6を撮影できれば現像する写真の枚数も減るんだ、という真理にたどり着くまでに結構時間がかかったと思う。
引き続き、楽しく撮影して良い写真を撮っていきたい。