良いあそなすちゃん

良い方のあそなすちゃんです!

RubyKaigi 2015 にヘルパーとして参加した。

RubyKaigi 始まる前から仕事や後に続く高専カンファレンスなどの準備等々で過酷な日々を過ごしてきてやっと落ち着いた。

当日スタッフという枠で3年続けてきたのもあり、こなれてきたりちょっとしたチーム内のトラブルもチーム内のメンバーで上手に解決できるようになったと思う。何よりテンパらなくなった。

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同通レシーバ配布班 兼 2Fロビー管理班として

今年は当日スタッフのことをヘルパーと呼んでいて、僕は同時通訳レシーバのチームに属していた。レシーバはレンタルされているものなので、Kaigi の最初と最後で必ず数が揃うようにチームが動いてた。

昼休憩やその日の最後のセッションのあとにはチームメンバーがレシーバの回収用カゴ持って、会場から退出する Attendees たちの導線上にうまく立って回収を促したり、レシーバーを貸し出すときに GitHubTwitter の ID を付箋に書いてもらい、レシーバが収まっていたところに差し込んでおいて、仮に回収できなかったらその ID からその人を参照してレシーバの所持について尋ねるみたいな対策をしていた。このおかげで初日、実際に持ち帰ってしまった方と連絡が取れてよかった。

こういう対策みたいなのは予め考えられていて、僕達はそれを運用にまわしていくという感じだった。また別の部分では運用を改善をしていたところもあり、ID 書いてもらった付箋を元のところに収めるというところまでのルールはあったけど、例えば、昼休みなどで一時的な返却の時には、付箋を捨てずに机の上に貼って残しておいて、戻ってこられた時に自分のIDを書いた付箋が机の上にあればそれを再利用して付箋を書いてもらう手間を省いたり、レシーバを回収するカゴがいっぱいになればトランシーバを使いメンバーに空のカゴを持ってきてもらったりなど、現場の判断で良さそうな施策はどんどん取り入れて改善していったりもした。

イベントスタッフをやっていてやりがいを感じるのは、会のルールと一緒にたくさんのやっちゃダメという禁止事項がたくさんあるよりも、現場が良いと思うことを積極に取り入れられるような状態はとてもよかった。ヘルパー同士は一度きりの事前顔合わせしかなかったけども、いい感じになんとかなるものだ*1

Blackmagick Designを間近に見たりなどした2日目、そして3日目。

2日目だけは諸事情で KaigiFreaks としてBホールにいたけど特に問題なく進行していた。 そういえば去年は Kaigi Freaks の当日スタッフとして参加していて suzuki さんの元でお手伝いをやっていたけど、今年は iogi さんの元だった。Blackmagick Designの機材(映像のためのハイエンドな機材)があってめっちゃテンションあがった。昔ゲーム配信したくてIntensityを買おうかどうか悩んでいた学生時代、今はPS4のShareButtonがとても便利でよい時代だな。

昼休憩などに同通レシーバ班と「問題ない?」みたいな会話をしつつ無事に2日目も終了。

3日目になると力の抜き加減がわかってきてセッション中はバックヤードに戻って差し入れのコーヒーを飲んだり、「最終日もうまく全部回収していこうな」みたいな雑談をしたり過ごせた。2日間の経験を元に最終日も滞り無く同通レシーバーを回収することができた。よかったよかった。

全日程を通して思うことはやはり初日が一番体力的にも精神的にもハードで大変なのだが、次第にチーム内での運用のナレッジが溜まり楽になってきていた。思うに、チームとしてのミッションが確率されていてその場で起きたエラーをその場で解決してメンバーにフィードバックできるぐらいの規模感がとてもよかった。(そういえば今年はオーガナイザ、スタッフ、ヘルパーの人数を合わせると去年よりはずいぶん多かったような気がする)

今年も3日間の開催だったのだけども、日曜日に Kaigi が終わったこともあり全メンバーでの打ち上げは後日改めて、という形になったんだけど、何人かのメンバーは夜の汐留に消えていったのを観測していた。僕はもうヘトヘトすぎてスタッフの方と軽く1杯だけひっかけて帰るという感じだった。Kaigiのクロージングは終わったけどチームのクロージングはまだなのでやっていくぞ!!

今年のサブスクリーン

ここからはヘルパーというよりも僕個人の思ったことという前置きをしつつ、今年サブスクリーンがなかったことについて。

僕の観測範囲にある感想ブログではサブスクリーンがなかったことについて言及されていなくて「もしかしてサブスクリーンがなくてもよい?」という気がしたんだけど、どうなんだろ。僕が趣味で別のカンファレンスでサブスクリーンの開発や運用をやっているのは RubyKaigi のサブスクリーンの魅せられたというのと、kaigi_subscreen をはじめとした aun-signage を開発してきた人たちのとても格好良いものづくりの姿にあこがれているから、という個人的な思いがある。

今年の開催が小さなもの(いや、巨大ではあるけど)というのもあってサブスクリーンがないというのはエネルギーの使い道的には正しかったと思う。

視点を変えて、例えば、2011年の RubyKaigi でのサブスクリーンの使われ方はセッションのトランスレーションに使われていたこともあったけど、セミ・インターナショナル・カンファレンスという方針になってからは同時通釈という概念を導入することで、サブスクリーンに表示される翻訳の文章を読む体験から、翻訳が聞こえてくるという体験に変わった。また 2013年の RubyKaigi ではホワイエにサイネージを設置することで、Rubyにちなんだコンテンツの提供(Rubyistokei)や、画像などのビジュアルな情報の提供場所としてサイネージが活躍する場面があった。

RubyKaigiオタク(KaigiFreaksじゃん)から見てるとサブスクリーンは、その役目を徐々に変えつつあり、Rubyにちなんだコンテンツや開催に関する情報提供という面で新たなサイネージ*2として生まれ変わるときなのかもしれない。

端的にいえば、物足りなかったが、終わってみて一息ついてみればサブスクリーンがその名を変えて生まれ変わるにしてもいろいろ感慨深いのかもしれない。このぐにゃぐにゃしたこの気持ちや考えはは1月までには整理しておきたい。

RubyKaigiのスタッフとして、イベントスタッフとして。

うわーなんだろうな、こうやって書いてみると RubyKaigi 終わったって感じがする。

この記事を書いている時点では、すでに1週間も経過していて、その間に僕はPaoloさんのメタプログラミングRubyのトレーニングに終日参加したり、その翌日から金曜日までは会社の合宿にいったり、土曜日と日曜日に開催される高専カンファレンスのスタッフに追われていてかなりハードだった。

それでもなお RubyKaigi への思いは強く、まだ鮮明にその日のことを思い出せるのは感じることが多かった。来年は京都、同じように何かしらの形でRubyKaigiに関わっていければなと思う。

イベントスタッフとして思うことは、やはり裏方は楽しいなと再認識できたのも良かった。後に続く高専カンファレンスのスタッフにもそのことは書こう。

*1:http://bash0c7.hatenablog.com/entry/2015/12/20/235500

*2:RubyKaigi 2013よりも前の昔話だけど、RubyKaigiのサブスクリーンの開発に携わっている june29 さんと品川駅を一緒に歩いていた時に何枚もの巨大なディスプレイを使ったサイネージを見て「これをもっと面白くするにはどうしたらいいだろう」という雑談をしていたのを思い出した。