新型コロナウィルスと私と
里帰り出産で子供が生まれて3ヶ月は子に会えないみたいな感情とはうまく付き合っていきたいな。
— あそなす (@asonas) 2020年4月7日
2月に子が生まれて札幌に行って立ち会ったのがもう2ヶ月も前のことで「まじかよ」となっている。実質、子と奥さんと過ごしたのは1週間強なので1ヶ月半ぐらいはインターネット越しに会っているということになる。
幸いなことに僕も奥さんも子も奥さんの両親も元気にしているので大丈夫、という状態ではある。
当初の予定としては3月の1ヶ月検診のあとに帰宅を考えていたんだけど、ちょうど北海道で緊急事態宣言が出た直後でもあったのでそのタイミングでは飛行機をキャンセルすることにした。その後に4月の半ばだったらいけるかも?と思い飛行機、往路は僕だけ、復路は僕と奥さんと子の分の予約をしたが、先週末あたりから都内での感染者が増えている傾向がある点と緊急事態宣言がでるのではないかというのと*1その中で帰郷ラッシュになるかもしれない中で僕が札幌に行ってキャリアになるという不安などなどから4月の飛行機もキャンセルする運びになった。
もともと育児には参加したい気持ちが強くそのための仕事の調整もやっていたのだけども、現状はあまりそういうわけにもならず歯がゆい思いをしている。今僕にできることは奥さんからのSlackやLINEのメッセージに応答したり、猫の様子を写真に撮って送ったり、Amazonで必要なものを購入するぐらいしかできない。
インターネット越しとは言ったけど、悲観的にはあまりなっていなくて、「みてね」に届く子の写真や動画を継続して見られているのはとても助かっている。両家両親が見れるようにしたのもあってコメントがついていくのはなかなかに面白い。ちなみに今日、子が一人で寝返りをうてるようになった動画も届いて、もう少しで寝返りがうてそうな子を iPhone の前で応援してしまった。
大きなライフイベントのあとに大きな事件が起きるとなかなかびっくりしてしまう。よく311の時のようだ、という人がいるが、僕は当時日本にはいなくて海外でバックパッカーをしている時期だったのもあってあんまり実感がなかったんだけど、当時エジプトのインターネットからそれとなく見ていたTwitterの雰囲気は今と似ているような気がする。インターネットが誰かのストレスのはけ口になっているような感覚はやっぱり少し苦手だな。
Social Distancing
june29さん、及川さんと似たような違和感を持っていて、各記事を読んで腑に落ちたので「よかった」と思えた。インターネットのコミュニティが形成されていく様を眺めてきてそこに興奮を覚えていたからこそ、Social Distancing という言葉への釈然としない気持ちについて説明できるようになったと思う。
また、上述したように、誰かのストレスのはけ口になっているような言葉をインターネットで見るのはしんどいなぁと感じる。政治・政権に対する意見を言うときにSNS(それこそSocialという名を関しているのにも関わらず)はまだ無力なんだと感じる。多分政治を司る人も市井の人たちも寄り添っているような振る舞いを感じないのだろうな。ここはどうしたらいいのかよくわからないな。政治的なツイートを僕自身が見たくないというのは考えを改めた方がいいのかもしれない。
インターネットによって大きく世の中が変わった事は確かにあるんだけど、それが政治にまで波及したことってあるんだろうか。例えばインターネットの登場で様々な役所での手続きは紙から電子的な手続きになったことも多い(みんなは確定申告はおわった?)だろうし、物理的な制約で困っていたことを取っ払うことにはおおいに成功したという印象がある。
では、市井が政治にどのようにインターネットを介して関わっていけるのだろうか?という点についてはあんまり良いものがない気がする。インターネット越しで投票できるとなんか違うのかな(ここは全く想像が出来ていない)
印象的なのは千葉市長の熊谷さんはSNSを使った情報の発信は上手だなと思うけど、市民と双方向かと言われるとうーん、って感じがする(もちろん氏のツイートを見ていても市民の声を拾っている様子は伺えるので全く双方向ではない、と言いたいわけではない)
CHAT! CHAT! CHAT!
攻殻機動隊のアニメ版 「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」にて「笑い男事件」についてディベートをするお話*2があるんだけど、その描写が面白くて、VR空間にディベートをする人が5人いるんだけど、外野席のようなものもあり外野席にいる人たちはディベートしている人たちにコメントを寄せてるシーンがある。
ディベートをしている人たちは真面目に議論をしているんだけど、外野席にいる人たちは発言に対する指摘をしたり、下世話なメッセージを送ってる様子が今のインターネットぽくて面白いなと思った。だから何って感じではあるけど、CHAT! CHAT! CHAT!で描かれているようなインターネットからは脱却した議論の場や政治への関わり方*3を考えていけるといいのかもしれない。