ものをつくるということ
Kosen Advent Calendar 2012 12日目です
前日は metal_presidentさんの オレ(ボク)と高専 - メタル系IT日記 でした!
Advent Calendarについては詳しくはKosen Advent Calendarのまとめページへどうぞ!
はじめに
こんにちは!あそなすです!ものづくりしてますか!僕は普段からWebアプリケーション開発者として生活をしています。Webアプリケーション開発者なのでだいたい毎日ものをつくってます。
もともとは津山工業高等専門学校 電気電子工学科に所属していて、なんやかんや4年間通ったあとに同校同学科をやめて、その後東京五美大のうちのひとつに通った上でのWebアプリケーション開発者です。
なので今、Webアプリケーションという開発でやっている事と学問として通る道が全く違うのですが、Webアプリケーション開発者だろうが、どこの学校にいようが、共通しているのは、ものをつくることを教えられたり、ものをつくること自体を自分から学びにいくところでした。
高専と高校の違い
高専と高校の違いとは何でしょう。ロボコンやプロコン、デザコン、数学コンテスト等などのコンテストに出場することが高専に通っている人たちならできると思います。美大受験をするときに普通や商業、工業高校の人たちと共に過ごしましたが、そもそも高校に通う人たちはロボコンやプロコン、デザコン、数学コンテストと触れる機会が全くないとは言わないけど、ほとんどないんだなぁ、とか、高専生と高校生は生きているベクトルが違うんだなぁ、と予備校時代に思いました。
ただ、高専では各々のコンテストに参加することができる、というだけで、実際に参加しないと全く意味が無いと思います。『高専生は優秀』だとか『高専生だから就職しやすい』とかそういう考えは、全く生産性がないし、その人特有の良さを何ひとつ象徴してません。ただの統計マジックに心が踊らされているだけです。目を覚ませ。
自分から学びにいくところ
高専はいろんなコンテストやイベントに参加することができます。先述のコンテストや、その他にも高専カンファレンス、Rails寺子屋 x kosenconfなどのイベントも開催されています。
こういうイベントやカンファレンスに自分から参加して沢山のことを学んで欲しいです。高専の授業や実験を経て卒業までに教わることを100としたら、イベントやカンファレンスに参加すれば120や140まで学べると思います。
結果的に学べることが120になるのか140になるのか200になるのかは、僕にはわからないですが、どれだけ伸びるかは自分から学びにいかないと、どんなに口で「やりたい」と言っていても何にもなりません。そして学べることを120にするためにプロコンやロボコン、高専カンファなどに参加するのはさほど難しいものじゃないと思います。
高専で学んでから
さて、高専というコミュニティを活用して学んだことをどう活用するのか?僕はプロコンやロボコンで学んだことだけでも一生の宝物だと思います。
ただ、高専というコミュニティで学んだことは、「ひとつのレールの上」でしかなくて、逆に「自分だけの力だけ」でものをつくるときに「どうしたらいいのか」と途方にくれる人がいます。今までは高専というコミュニティだけで、ものづくりをぬくぬくと学び、ある日突然素っ裸でものづくりのサバンナに解き放たれ、途方にくれて身動きができなくなる人たち。
そんな途方にくれている迷える子羊たちに、僕が与えられるいくつかの答えの内のひとつは『素振りをすること』だと思います。
『アイデアを思いついて、そのアイディアを実現して、そのアイデアを誰かに使ってもらう』までが一連の素振りです。
アイデアと素振り
よくTwitterとかブログで「アイデアは思いついた」と言っている人が居ますね。僕は「よっしゃそのアイデアいまからつくろうはやくつくろういましかないはやくはやくはよ!!」と常々思っているけど、なんだかんだで「他が同じことをやっている」だの「やっぱりおもしろくないかも」だのと言ってつくるのをやめるのを見ると悲しくなります。
僕はこの記事を読んでいる人たちが思いつくであろうものづくりのアイデアがfacebookだとかGumroadだとかInstagram級のすごいアイディアだとは思わないです。せいぜい自分1人か100人から500人が使ってたら御の字みたいなアイデアだと、思ってます。
だけど、どんなアイデアでも思いつくということは宝です。さっきも言いましたが普通高校に通っている人たちとは違ったベクトルで高専生は生きています。そんな環境で生きている高専生だからこそどんどんアイデアを素振りしてほしいし、自分の口だけじゃなく、自分の手を動かせるようになるといいですね。
もののつくりかた
もののつくりかたは人それぞれだと思います!そもそもソフトウェアをつくるのか、ハードウェアをつくるのか、はたまたデザインをするのか、等々諸々。こればかりは各々の専門が違うので共感や賛同がとーっても得にくいところだと思います!
ただ、アイデアを実現して動いた時や、自分のつくったものを誰かに見せるとき、ものを見せて何かしらの反応を貰ったとき!これらはみな共通して『嬉しいもの』だと思います。
もののつくりかたはみなとは共有できないけど、ものをつくりきった最後の締めの部分は誰とでも共有できると思います。ものづくりをする人たちとご飯を食べるときも、ものをつくりきったことのお話しをしている時がとても楽しそうに見えるし、僕は最高級の肴だと思います。
ものをつくるために
アイデアはある!つくりかたがわからない!って時にはTwitterなりFacebookなりSkypeなりを使って誰かに聞いてみればいいです。Webアプリケーションをつくりたい!ということであれば僕が答えることができるし、さらに都内にいるならハッカソンしよう。都内でなくても、京都のハッカソンに出張することだってあります。 手を動かすための手段はいくらでもあります。そして、僕はものをつくらない言い訳をどんどん潰しにかかる人です。アイデアがあるなら素振りをするだけです。アイデアを素振りするための手段をコミュニティに頼るのも、ひとつのものをつくるための手段です。
ものをつくるということ
僕はつくりあげた瞬間が1番気持ち良いと感じるし、テンションがあがればつくってる最中も気持ちがいいです。
ものをつくるために学んだ技術も1回だけじゃ身につかないかもしれないけど、繰り返し素振りをすることで身についてきます。
ものをつくるための技術は高専で学びますが、いざ社会に出てみると、何がどう使えるのかは全くわからないし、そのために何度も素振りをしてほしいとおもいます。
素振りのためのレールは高専というコミュニティを活用すればいくらでもできます。つまりいくらでも技術を身に付けることができます。
ものづくりとは誰かを幸せにすることです。自分の生活で不便だと思っている問題を、ものをつくることによって解消し、自分の生活が幸せになることはとても美しいことだと思うし、自分だけじゃなくて、友達が見知らぬ誰かが不幸に感じていることを幸福に変えてあげられるのが、ものづくりの力だと思います。
僕は素振りをする高専生や高校生、大学生、大人が増えて、自分だけでも、自分の周りの5人、10人を幸せにできるような人たちが増えるといいなぁと思いながら日々素振りをして過ごしています。この記事を読んで少しでもものをつくりはじめる人が増えるといいなぁ。